ソフトボール

ソフトボール合宿レポート

西上心太

 週末ごとに大型台風や大雨が続いた十月でしたが、最終週はよいお天気に恵まれ、つつがなく合宿が遂行できました。
 新幹線組、踊り子号組が伊豆箱根鉄道駿豆線の修善寺駅に十一時過ぎに合流。ある者は駅のイートインコーナーで急ぎ蕎麦をたぐり、ある者は名物あじ寿司の弁当を買い込み、十一時三十分発のホテルのバスに乗ること二十分あまり、宿泊先の伊豆修禅寺ホテルワイナリーヒルに到着しました。昼食と着替えを済ませ、さっそく午後一時からグラウンドに出て、ソフトボールの開始です。
 この場所はホテルと運動施設が一体化しており、サッカー場、テニスコート、野球場が目の前にあるのです。野球場も硬式野球の公式戦ができる仕様で、両翼百メートル、中堅百二十二メートル。観客席、電動式スコアボードが完備された人工芝の、あまりに立派すぎる、われわれにはもったいなさすぎる?球場です。
 身体をほぐし、フリーバッティングの後、いよいよ第一試合。ところがエディターズが九人しかおらず、急遽逢坂剛選手が移籍して試合が始まりました。
 先行はミステリーズ。鈴峯紅也、小沢章友選手の連打の後、伊東潤選手がホームランで三点先制。楽勝かと思われたらエディターズはその裏、トップの光文社・園原行貴選手から八番の毎日新聞出版・柳悠美選手までエラーもあったが八連打。ようやく三アウトを取ったときには八点が記録されていました。
 その後も打棒は止まらず、五回まで毎回得点の十八点。ミステリーズは、事故渋滞のため車での到着が遅れた河野治彦選手と小松健選手が途中から参加し、二人の奮闘もあって五点を取ったものの、焼け石に水。十八対八、五回コールドでエディターズが勝ちました。
 この試合でいちばん目立ったのは集英社・東本恵一選手。初めてのキャッチャーに怯えること怯えること。「バットが当たる~」と審判の立位置まで下がったり、一球ごとに悲鳴を上げるは、そのくせ一球もキャッチできんわで、大いにヒンシュクを買ったのであります。おかげで、審判はボール・ストライクの判定も忘れがちでした。
 二試合目は人数のバランスが悪いので、エディターズにさらに西上心太と伊多波碧選手が加わり、双方十二人で試合開始。三回に逢坂選手のホームランなどで八点をリードしたエディターズでしたが、ミ軍が奮起して小沢選手のホームランなど三回以降毎回得点で逆転、十六対十でミステリーズが雪辱。
 まだ多少時間に余裕があるというので、適当なところまでということで第三試合に。KADOKAWA・小林順選手のホームランでリードしたエディターズが、再逆転に成功し、七対六で勝ちました。
 入浴後、再びバスで五分ほどの中伊豆ワイナリーシャトーに移動。施設内のレストランでバーベキュー。みなさん、よく食べよく飲み、今日の反省と明日への英気を養いました。
 二日目も快晴。朝食後の九時から試合開始。初日や朝に帰宅したメンバーがいたので、今日は元集英社・山田裕樹チームと西上チームに別れ始まりましたが、五回を終えて十六対四と山田チームがリード。寄る年波か、まだ時間はあったものの、何処からともなくもう止めようよという声が。ところが逢坂選手が、挙手で決めようと言い出したものの、試合継続に賛成したのは逢坂選手と山田選手のみで、めでたく都合四試合、二十一イニングにわたった試合は終了しました。いやいや賛成者が多かったらどうしようかと心配だったとは、後で逢坂さんが呟いた機密事項でした。
 帰りはそれぞればらばらでしたが、小生、伊東ご夫妻、小沢選手、嵯峨野晶選手、伊多波選手、徳間書店・高田暁郎選手、元事務局・橘佐保選手の八名は、夕食をとったワイナリーに見学と試飲に寄り、踊り子号車内でスナック・踊り子を開店して帰路に着きました。
 改めまして、幹事役でお世話になった文藝春秋の本川明日香さんと大谷あみさんに感謝いたします。

 参加メンバー(敬称略)
 逢坂剛、小沢章友、河野治彦、鈴峯紅也、伊東潤、伊東裕美、延澤武、木内昇、吉野仁、遠藤武文、嵯峨野晶、伊多波碧、橘佐保、小松健、西上心太。
 光文社・園原行貴、集英社・東本恵一、KADOKAWA・小林順、徳間書店・高田暁郎、中央公論新社・金森航平、元集英社・山田裕樹、毎日新聞出版・柳悠美、文藝春秋・本川明日香、文藝春秋・大谷あみ。

◎九月のソフトボール大会の様子がYouTube番組BundanTV『編集者・中谷さんのニュース8』番外編、「【実況】編集VS推理作家のソフトボール大会に潜入取材!【日本推理作家協会】」にて公開されております。
https://youtu.be/U7KRglO6QPo