ソフトボール

ソフトボール大会印象記

集英社 中山慶介

 11月2日に開催されたソフトボール合宿。作家・編集者合わせて三十名以上が参加した。電車の遅れがあったものの、修善寺駅に無事全員集合。バスにてベースボールグラウンドやテニスコートが併設する中伊豆ワイナリーヒルズへと出発した。
 天候は曇り。少し肌寒いが、これから体を動かすと思えば絶好の野球日和?である。ホテルに到着すると、昼食もそこそこに試合会場へ向かう猛者が。私は初参加となった去年のことを思い出していた。そうだった。推協のソフトボール合宿は、みんな〝楽しく〟〝安全に〟、そして〝ガチで〟、がモットーなのである(勝手な推測)。私も予定された集合時刻より早くグラウンドに行き、準備運動に励む。
 第一試合はエディターズが先攻。一番・小林選手(KADOKAWA)、二番・野間選手(徳間書店)とヒットで出塁。序盤から一、二塁のチャンスで、バッターボックスには集英社が誇るエースバッター・飛鳥選手。レフト前ヒットにより、走者一掃の二点打。勝負強さを発揮した。
 ミステリーズは三回、四回に一点ずつ奪うものの、エディターズの小林選手、山上選手(双葉社)、野間選手、そして初参加の新戦力、白川選手(文藝春秋)を中心とした内野陣の好守に攻撃を阻まれる。最終7回表の時点では8-2とエディターズが優勢。
 だが、7回裏、ミステリーズが反撃に出る。一番・小沢章友選手が四球により出塁すると、三番・逢坂剛選手、五番・伊東潤選手が快音を響かせる。あっという間に三点を取り返され、エディターズの大ピンチ。しかしそこは、今日も「還暦」キャップを誇らしげに被るベテランピッチャーの山田選手(集英社)が抑え、ゲームセット。第一試合は8-5でエディターズの勝利となった。
 続く第二試合。高田選手(徳間書店)と、逢坂選手のねばり強い勧誘によって初参加が実現した木内昇選手との投手戦が続く。ソフトボール経験者である木内選手の豪速球に見とれつつも、震え上がるエディターズ。均衡が破れたのは六回。度々の登場で大変恐縮だが、飛鳥選手の執念のランニングホームランにより、勝負有り。6-0でエディーズの勝利となった。
 日が暮れるまでまだ時間があると、今回はなんと第三試合が行われた。紙面の都合から試合内容は省くが、全試合が終わると、凝り固まった体がほぐれていた。やはり体を動かすことは大事なのだ。
 私は翌日に仕事が控えているため、残念ながらここで離脱。残った皆様は、温泉にBBQ、カラオケや麻雀大会など、大いに盛り上がったのではないだろうか。う、羨ましい…。
 聞いた話によると、翌日の第一試合は、12-7でミステリーズの勝利。第二試合は7-6でエディターズの勝利。帰りの「踊り子」号では酒盛りをしたとのことで、最後の最後まで楽しいソフトボール合宿だったようだ。  
 ちなみに私は六打席立ってヒットは一つ。バッティングセンターでの練習が急務である。楽しく安全でガチなソフトボール大会は、これからも続くのである。