日本推理作家協会会報

はみだし
眉村 卓


 三年前に家内が亡くなって以後、感じたことやちょっとした出来事、さらには思いつきの変な話などを、別に依頼もないのに、折りにつけて二〜三枚書く癖がついた。それがだんだん溜まってきて、しかしまとめようにも、まとめると分類不能なのである。中途半端なのだ。
  そういえば近年、学校の学生が書いてくる作品にも、分類不能のものが多くなった。というより、以前ならどこかに強引にでも分類し、その方面のものをもっと書いたら――と言えたのだが、セクト化(?)が進んだ現在、はみ出しははみ出しのままなのだ。これも世の中全般の専門化・他は知らずの流れのうちなのだろうか。